
マラソンの終盤に足が残らなくて、急激にペースが落ちるんだよね
30km走とかでしっかり距離を踏むことが大事なんだろうけど、
あまりやる気にならなくて・・・
もっと短時間で効果的に鍛える方法ってないのかな



そうそう、30km走とかの距離走って重要なのはわかっているけど、
正直しんどいし、なかなか気が進まないんだよね
マラソン後半に粘るには、30km走などの距離走が重要だとよく言われます
理屈では分かっているけれど、正直きついし、時間もかかる
「もっと短時間で、効率よく脚を鍛えられる方法はないのかな」
そう感じているランナーは、決して少なくありません
そんな悩みを持つランナーに向けて紹介したいのが、峠走(とうげそう)というトレーニングです
峠走は、上り下りのあるコースを走ることで、
マラソン後半の失速を防ぐ脚力と心肺力を、短時間で効率よく鍛えられる練習方法
週末に長時間の30km走を行わなくても、サブ4を狙うための「粘れる脚」を作ることができます
とはいえ、
- 峠走って何をするの?
- 本当に効果はあるの?
- 初心者ランナーでも大丈夫?
といった不安を感じる方も多いはずです
この記事では、陸上経験ゼロ・初マラソン5時間超えだった私が、
6年かけてサブ4を達成する過程で実際に取り入れてきた峠走について、
初心者ランナーにも分かりやすく、効果・メリット・注意点を丁寧に解説していきます
距離走が苦手でも、マラソン後半に失速しない走りを手に入れたい
そんなあなたにこそ、ぜひ知ってほしいトレーニングです
峠走とは?


峠走(とうげそう)とは、山道や峠道などのアップダウンがあるコースを走るトレーニングのことです
マラソン後半に失速しにくい脚づくりを目的として、ロードランナーにも効果的な練習法です
長い上り坂と下り坂を繰り返し走ることで、
- 脚力
- 心肺機能
- フォーム維持力
を同時に鍛えられるのが大きな特徴です
「山を走る」と聞くと、
トレイルランニングや上級者向けの練習をイメージする方も多いかもしれませんが、
ここで紹介する峠走はマラソンのためのロードトレーニングです
舗装された峠道を使い、スピードを追い込むのではなく、
一定のリズムで上り・下りを走り続けることを目的とします
なぜ峠走がマラソン後半に効くのか
マラソン後半に失速する原因は、
- 脚筋力の低下
- 心肺の余裕不足
- 疲労時にフォームが崩れること
この3つが重なって起こるケースがほとんどです。
峠走では、
- 上り坂で自然と脚と心肺に負荷がかかり
- 下り坂ではフォームを保ったまま脚を使い続ける
という状況が繰り返されます。
これは、レース後半の「きつい状態でも走り続ける感覚」を短時間で再現できる、非常に実戦的なトレーニングです
距離走との違い|30km走の代わりになる理由
30km走は確かに効果的ですが、
- 時間がかかる
- 身体的・精神的な負担が大きい
- 週末の予定がそれだけで埋まる
といったデメリットもあります
一方、峠走は、
- 90分前後でも十分な刺激が入る
- 単調になりにくく、気分転換になる
- 脚づくりと心肺強化を同時に行える
という点で、「時短で中身の濃いトレーニング」が可能です
次の章では、峠走によって具体的にどんな効果が得られるのかを、もう少し詳しく解説していきます
峠走で得られる効果


峠走の最大のメリットは、
マラソン後半に失速しにくい「脚・心肺・フォーム」を同時に鍛えられることです
上り坂・下り坂、それぞれに役割があり、両方を走ることで実戦的な力が身についていきます
上り坂の効果|粘れる推進力と心肺を鍛える
- 脚力の強化:お尻やハムストリングスを使う動きで推進力を高められる
- 心肺機能の向上:負荷の高い状態で走ることで心肺を効率よく鍛えられる
- 筋持久力の強化:長時間の登坂により疲れにくい脚を作れる
- メンタル強化:きつい坂を登り切る経験が後半の粘りにつながる
上り坂では、平地に比べて自然と強い負荷がかかります
特に、お尻の筋肉やハムストリングスといった、地面を押して前へ進むための筋肉をより意識的に使うことになります
この動きは、マラソン後半に脚が重くなってきた場面でも、しっかりと推進力を生み出すために欠かせない要素です
峠走での登坂を繰り返すことで、失速しにくい「粘れる脚」が自然と身についていきます
また、上り坂では心拍数が上がり、呼吸も苦しくなります
この状態を一定時間保ちながら走ることで、心肺機能と筋持久力を同時に鍛えることができます
特に効果的なのは、「楽ではないが、止まらずに走り続けられる強度」を維持すること
この感覚は、そのままマラソン後半の走りに直結します
さらに、長い上り坂はメンタル面への刺激も大きい練習です
途中で何度も「きつい」「やめたい」と感じますが、それでも登り切る経験を積むことで、
レース後半に踏ん張るための自信が少しずつ積み上がっていきます
もちろん、負荷の高い練習であることに変わりはありません
無理に追い込まず、その日の体調や疲労度を見ながら強度を調整することが大切です



と言いつつも、何度か途中で止めたことはあります
負荷が高い練習メニューなので、無理はしないよう注意してください
下り坂の効果|失速しない脚とフォームを作る
- 着地筋力の強化:スピードに乗った状態での着地により、大腿四頭筋を中心に脚力を鍛えられる
- スピードフォームの習得:下りでの走行により、ダイナミックなフォームが身につきやすい
- ランニングエコノミーの改善:効率の良い動きが自然と身につき、平地でのスピードアップにつながる
下り坂では、上りとは一転して自然とスピードが出やすくなります
このスピードに乗った状態で走ることで、実際のレースペース以上の動きを体に覚え込ませることができます
スピードが上がる分、着地時の衝撃も大きくなり、特に太ももの前側にある大腿四頭筋には強い負荷がかかります
この衝撃に耐えながら走ることで、後半になっても脚が止まりにくい着地筋力が鍛えられていきます
また、下り坂では歩幅が自然と広がり、腕振りや体の使い方も大きく、ダイナミックになります
この動きはスピード走行時のフォームづくりに非常に有効で、平地でペースを上げたときにも、余裕を持って走れる感覚につながります
さらに、無駄な力を使わずに前へ進む動きを繰り返すことで、ランニングエコノミー(走りの効率)も自然と改善されていきます
結果として、
同じ力感覚でもスピードが落ちにくくなり、後半の失速防止に直結します
ただし、下り坂は負荷が高く、フォームが崩れた状態で走るとケガにつながりやすいのも事実です
スピードを出しすぎず、「コントロールできる範囲」で走ることを意識しましょう
峠走のやり方|失敗しないための基本設計


峠走は、特別な技術が必要なトレーニングではありません
基本は「峠を走る」だけです
ただし、やみくもに走ると、
- きつすぎて続かない
- 下りで脚を痛める
- 何のための練習か分からなくなる
といった失敗につながりやすいのも事実です
ここでは、マラソン後半の失速を防ぐために、峠走をどう設計すればよいか
という視点で、基本ルールを整理します
峠走の目的を明確にする
まず最初に大切なのは、この峠走は何のための練習なのかをはっきりさせることです
この記事で紹介している峠走の目的は、
- マラソン後半に失速しない脚を作る
- 距離走の代替として、効率よく負荷を入れる
この2点です
スピードを出すことや、タイムを狙うことは目的ではありません
この認識があるだけで、自然と無理な走りを防ぐことができます
強度の考え方|ペースより「体感」を重視する
峠走では、ペース設定はほとんど意味を持ちません
上りと下りがある以上、数字にこだわると失敗します
目安にしたいのは、次の感覚です
- 会話は難しい
- でも、止まらずに走り続けられる
この「楽ではないが、やり切れる強度」が適正です
上り坂で追い込みすぎないこと
下り坂でスピードを出しすぎないこと
このバランスが、峠走を長く続けるコツでもあります
時間と距離の目安を決める
峠走は短時間でも効果が高いトレーニングです
最初から欲張る必要はありません
目安としては、
- 練習時間:60〜90分程度
- 距離や獲得標高は気にしすぎない
「1回で完璧な練習をしよう」と考えず、継続できる範囲に収めることが重要です
上りと下りの基本スタンス
峠走では、上りと下りで意識を切り替えます
- 上り坂:止まらず、淡々とリズムを刻む
- 下り坂:スピードを抑え、フォームを安定させる
特に下りでは、「楽だから速くなる」ではなく、
コントロールしながら走る意識を持ちましょう
これが、ケガを防ぎつつ後半に強くなるためのポイントです
取り入れる頻度とタイミング
峠走は負荷の高い練習なので、頻度は多くありません
- 月1~2回で十分
- レース3〜4週間前までが目安
- 疲労が強い週は無理に行わない
峠走は「やればやるほど良い」練習ではありません
他の練習とのバランスの中で取り入れることで、最大限の効果を発揮します
峠走は「設計できるトレーニング」
峠走は根性論の練習ではありません
目的・強度・時間・頻度を正しく設計すれば、初心者ランナーでも安全に取り入れられる、非常に優れたトレーニングです
次の章では、
そんな峠走を継続していくために意識したい具体的なポイントやコツについて解説していきます
峠走を続ける上でのポイントやコツ


故障のリスクに注意しよう
峠走は、マラソン後半に強くなるための非常に効果的なトレーニングです
一方で、負荷も大きく、故障のリスクが高い練習であることは理解しておく必要があります
上り坂では徐々に疲労が蓄積し、下り坂ではその疲労が残った状態のまま走ることになります
さらに下りはスピードが出やすく、この条件が重なることでケガや故障につながりやすくなります
特に注意したいのが下り坂です
無意識のうちにペースが上がりがちですが、無理にスピードを出そうとせず、
フォームを崩さず丁寧に走ることを最優先にしましょう
また、峠走を継続して取り入れるためには、
- 自分の走力に合った距離・コースを選ぶ
- 練習後のリカバリーをしっかり行う
- 疲労が強いときは無理をしない
といった点も重要です
オーバートレーニングにならないよう、疲労管理とケガ予防を常に意識しましょう
交通安全には最大限の配慮を
峠走は、多くの場合、公道を走ることになります
しかし、峠道は見通しの悪いカーブや、歩道のない狭い道が多く、車・バイク・自転車と接近する場面も少なくありません
中にはスピードを出して走行する車もあり、事故のリスクがゼロとは言えない環境です
そのため、以下のような安全対策は必ず行いましょう
- 明るく目立つウェアを着用する
- 反射材やライトを活用する
- カーブではできるだけ外側を走らない
- イヤホンは控える、または片耳のみにする
安全あってのトレーニングです
無理のない判断を常に心がけてください
補給は必ず携帯する
峠道には、自動販売機やコンビニがまったくない区間も多くあります
特に夏場は、脱水や熱中症のリスクが高くなるため注意が必要です
最低限、
- ハイドレーションパック
- ソフトフラスク
- 塩タブレットやジェル など
などを携帯し、補給の準備もトレーニングの一部と考えて行動しましょう
冬場の峠走は慎重に
基本的に、冬場の峠走はあまりおすすめできません
冬の峠道は、凍結や積雪のリスクがあり、非常に危険です
標高が高い場所では気温差も大きく、防寒対策にもより注意が必要になります
路面が凍っている状態では転倒の危険が高まり、
場合によっては大きなケガにつながることもあります
冬季に峠走を行う場合は、
- 天候・気温・路面状況を事前に確認する
- 無理をしない判断を最優先する
ことを徹底してください
神奈川県おすすめ峠走コース
地元神奈川県のおすすめ峠走コースをいくつか紹介します
ヤビツ峠
神奈川県で峠走をするなら、おそらく最初の選択肢としてあがるのが「ヤビツ峠」
峠走のメッカと言っていいくらい、ランナーの間では定番中の定番のコース
神奈川県の小田急「秦野駅」から2kmほど北上した名古木の交差点をスタート地点し、ヤビツ峠までの道を往復するコース
片道約12kmで往復約24km
自転車、バイクには要注意!
足柄峠
ヤビツ峠に次いで有名であろう足柄峠
神奈川県のJR御殿場線「山北駅」をスタート地点とし、足柄峠までの道を往復するコース
片道約13kmで往復約26km
峠走のあとは、駅前の「さくらの湯」でさっぱりして帰路につくのも可能
車で行くなら、山北駅の南東にある南足柄市運動公園をスタートにするのもあり
箱根湯本~国道1号最高点
箱根駅伝の5区、6区の一部分
神奈川県の箱根登山電車「箱根湯本駅」をスタート地点とし、国道一号の最高点までを往復するコース
片道約13.5kmで往復約27km
峠走のあとは箱根湯本の日帰り温泉に、でもちょっと高い
週末は交通量が多いので車には注意
まとめ|峠走は“マラソン後半に強くなる”ための最短ルート
峠走は、マラソン後半に粘れる脚と、最後まで踏ん張れる強い気持ちを育ててくれる、非常に効果的なトレーニングです
上り坂では脚力と心肺機能を、下り坂ではスピード感と着地耐性を鍛えることができ、筋力・持久力・フォーム・メンタルのすべてに同時にアプローチできる点が大きな魅力と言えます
一方で、峠走は負荷の高い練習であることも事実です
ケガのリスクや交通安全、補給・気候への配慮を怠ると、継続できないトレーニングになってしまいます
自分の走力に合った距離やコースから始め、無理をせず、計画的に取り入れていくことが何より大切です
この記事のポイントを整理すると、次の3点に集約されます
- 峠走とは:坂道のアップダウンを活かしたランニングトレーニング
- 得られる効果:脚力・心肺機能・メンタルの強化、スピード感覚とフォームの向上
- 注意点:高負荷による故障、交通安全への配慮、補給・季節ごとの備え
週末の距離走にマンネリを感じている方や、サブ4達成に向けて新たな刺激を取り入れたい方にとって、
峠走は「効率よく力を伸ばせる時短トレーニング」として非常に相性の良い選択肢です
少し勇気のいる練習かもしれませんが、正しく設計して取り組めば、その効果は必ず走りに表れます
ぜひ、あなたのマラソン練習にも峠走を取り入れ、
レース後半でも粘れる走りを手に入れてください
Q&A
- 峠走はどんな週にやるのが向いていますか?
-
疲労が比較的少なく、質を重視できる週がおすすめです。
峠走は負荷が高いため、
脚や心肺がすでに疲れている状態で行うと、
効果が薄れるだけでなくケガのリスクも高まります。ポイントは、
- 前日に強度の高い練習を入れていない
- その後に十分な回復日を確保できる
といった条件がそろっているかどうか。
「この週は余裕があるな」と感じるタイミングで行うことで、
峠走の効果を最大限に活かすことができます。 - 峠走と30km走はどちらを優先すべきですか?
-
両者は役割が異なるため、目的に応じて使い分けるのが理想です。
30km走は持久力やレース感覚を養う練習、
峠走は脚力・心肺・後半の粘りを短時間で鍛える練習です。時間が取れない週や、距離走にマンネリを感じている時は、
30km走の代替として峠走を取り入れるのも有効な選択肢になります。 - 初心者ランナーでも峠走は安全に取り入れられますか?
-
可能ですが、「強度を抑えること」が大前提です。
峠走はきつい練習というイメージが強いですが、
緩やかな坂道を選び、ペースを抑えれば初心者でも問題なく行えます。最初は短時間・短距離から始め、
「止まらずに走り続けられる強度」を意識することが重要です。
無理な追い込みはせず、徐々に慣らしていきましょう。
▼フルマラソンでサブ4を狙う詳しい説明は以下の記事をご覧ください▼


▼練習メニューについて興味がある方は以下のページをご覧ください▼



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